闇黒日記?

にゃもち大いに語る

HTMLに關する「規格」と「情報」

正直言つて、こんな事を書いても技術の進歩には何も貢献しないから意味はないのだが、近藤さんがいろいろ言つた事へのプロテクトとして一往。

まづ、ISO-HTML(ISO/IEC 15445:2000)及びその修正版は、JISであり規格となつてゐる。

ハイパテキストマーク付け言語(HTML) 日本工業規格 JIS X 4156:2000/2005

一方、HTML/XHTML/CSSはJISでは「標準情報」となつてゐる。

XHTML 1.1 標準情報 TR X 0080:2003
XHTML 1.0 標準情報 TR X 0037:2001
Modularization of XHTML 標準情報 TR X 0056:2002
HTML 4.0 標準情報 TR X 0033:2000
CSS2 標準情報 TR X 0032:2000
CSS1 標準情報 TR X 0011:1998

で、近藤さんから散々非難されたISO-HTMLのユーザガイドだが、これがJISでは「標準情報」となつてゐる。

ハイパテキストマーク付け言語(JIS X 4156)の利用者ガイド 標準情報(TR) TR X 0052:2001

即ち、飽くまで日本での話だが、近藤さんが非道く胡散臭さうな目で見てゐたISO-HTMLのユーザガイドと、近藤さんが愛するXHTMLとは、同じ「標準情報」として扱はれてゐるのだ。
別に同じ「標準情報」「標準報告書」だからと言つて、どれが上どれが下と言へない訣ではないけれども、少くともどちらもJISではなく「標準化を進めるのに役立つ情報」に過ぎないと言ふ事は出來る。(「に過ぎない」と言ふ言ひ方が妥當か何うかは議論の餘地がある)


が、ISO-HTMLははつきりJISであり規格である。


それから、そもそもW3Cから出てゐるのは「勸告」であつて「規格」ではありません。何を今さらと言はれさうだけれども、案外忘れられてゐるやうな氣がするので強調しておきます。
と言ふか、なんかHTMLの事を調べてぐぐると「ウェブのページは大部分がHTML 4で書かれている」とか、無茶苦茶な記述が平氣で出て來るし、それが技術系のサイトだつたりするので何だらうと思つたり思はなかつたり。ウェブの大部分のぺーじは、何の標準にも從はないで、取敢ずブラウザでそれつぽく見えるやうに書かれてゐますよ。だから困るのではないですか。何處を見てゐるんだ。
專門家になればなるほど、世の中をありのまゝに見る事が出來なくなるらしい。