闇黒日記?

にゃもち大いに語る

ヴィトゲンシュタイン

他人の褌で相撲をとる篇。專門家の言つてゐる事だから正しいのだらう。
http://6725.teacup.com/kirokuro/bbs
Re: 無免許法学者のインチキ哲学論にはウンザリ!! 投稿者:哲学徒 投稿日:2008年 5月31日(土)22時05分23秒   返信・引用
> No.31[元記事へ]

Smoking Cleanさんへのお返事です。

> >>哲学徒さま
いやあ、哲学徒「さま」はさすがに恥ずかしいですな。私のよく使う「くん」か、せめて「氏」あたりにしてほしいものです(笑)。
>ハイデガーとかヴィトゲンシュタインについて、私みたいな素人でも
>分かる形で、入門にはどの本がいいとか、レクチャーしてほしいです
ハイデガーは私もわかりません。アレは大学でもハイデガー研究者として評価の定まった教官の下で数年かけて勉強しないとダメでしょう。

ウィトゲンシュタインについては多少知っていますので、知識のひけらかし(笑)をば。
http://www.logico-philosophicus.net/gpmap/books/MalcolmNorman001.htm (回想のウィトゲンシュタイン)は、彼を非常に尊敬する人が書いた伝記に近いものです。ウィトゲンシュタインに好意的過ぎますが、興味を持ったならココから入るのもよいでしょう。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E9%81%B8%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%A8-21-%E3%83%BBC%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0/dp/4062580217/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1212237142&sr=1-1  (ウィトゲンシュタイン (講談社選書メチエ (21)) (単行本(ソフトカバー)) ウィトゲンシュタインの哲学に極めて批判的ですが、納得できます。少なくとも前期の哲学については「なぜ前期の哲学がダメだったのか」については理解できると思います。私のウィトゲンシュタイン観を大きく変えた一冊です。
私の一番のお勧めです。この本がなぜ読書界からほとんど無視されたのか、私にはわかりません。
やっぱりウィトゲンシュタインを否定する本はウケないのでしょうか?
http://www.amazon.co.jp/90%E5%88%86%E3%81%A7%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%B3/dp/4900845361/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1212237355&sr=8-1  (90分でわかるヴィトゲンシュタイン)こちらの紹介を先にした方がよかったかもしれませんね。ウィトゲンシュタインの人となりがわかると思います。「オレは哲学を終わらせた」と確信して哲学者をやめたウィトゲンシュタイン
#そりゃそうだ。そう確信したなら、自著が最終結論になるのでこれ以上哲学にかかわる必要は無い。
#というか、それ以上かかわっていたらウソツキですからね(笑)
そして「やっぱりアレは間違いだった。哲学はまだ終わっていない」と思い直して哲学の世界に復帰したウィトゲンシュタイン。彼の姿がダイジェストでわかると思います。
先の紹介(グレーリングの本)とつながりますが「なぜ『論理哲学論考』を著して『オレは哲学を終わらせた(葬った)』と確信したのに哲学界に復帰したのか」という疑問をもてれば(この本を書くにあたってものすごい努力をしたであろうポール ストラザーン には悪いですが)この本は卒業だと私は思います。そんな感じでラクチンに読める一冊です。
後は本格的になりすぎますが、例えば日本の哲学者の中で私が3本の指に入れたい言語哲学者「飯田隆」の
#この人は変人です。一人の人間がここまで広範な範囲を扱いつつ、あらゆる分野にわたって「重戦車」とあだ名されるぐらいの
#踏破力で緻密な解決を提示していくのは、信じられないぐらいです。しかも現役大学教授として授業まで受け持っているんですから
#ヘンタイとしか言いようの無い活動力を持っています
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3%E2%80%95%E8%A8%80%E8%AA%9E%E3%81%AE%E9%99%90%E7%95%8C-%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%80%9D%E6%83%B3%E3%81%AE%E5%86%92%E9%99%BA%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1Select-%E9%A3%AF%E7%94%B0-%E9%9A%86/dp/4062743582/ref=sr_1_9?ie=UTF8&s=books&qid=1212238278&sr=1-9  (ウィトゲンシュタイン―言語の限界)なんていかがでしょうか。買っても書架のインテリアになるだけだと思いますが(笑)、インテリアとしてでも買う価値があるかもしれません(笑その2)
読み物としては、 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9D%E3%83%91%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%81%AE%E3%81%82%E3%81%84%E3%81%A0%E3%81%A7%E4%BA%A4%E3%82%8F%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E4%B8%96%E4%B8%8A%E5%90%8D%E9%AB%98%E3%81%84%E4%B8%80%E3%80%87%E5%88%86%E9%96%93%E3%81%AE%E5%A4%A7%E6%BF%80%E8%AB%96%E3%81%AE%E8%AC%8E-%E3%83%87%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%89-%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%BA/dp/4480847154/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1212238541&sr=1-1  (ポパーウィトゲンシュタインとのあいだで交わされた世上名高い一〇分間の大激論の謎)はどうでしょう?
哲学を本気で学びたいタイプには時間の無駄ですが、ウィトゲンシュタインの生きた時代背景や当時のサロン(知的サークル)の雰囲気を知りたいというタイプにはお勧めです。

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なぜ「野崎健秀クンが現行憲法無効論を心底から信じていないことがわかるか」は、後日でもイイですか?
この人なんかいろいろ癖のある言ひ方してゐるなー。本人は「俺の文體とてもおもしろい!」とか思つてゐるのか知らんけれども。

しかし、なんでまたこの人も俺にこんなに興味を抱いて呉れてゐるんだらう。ヴィトゲンシュタインならヴィトゲンシュタインについてだけ話をしてゐればいいだらうに。俺はヴィトゲンシュタインよりも興味深い人間かね。粘着の人の精神構造はよくわからない。

あと『回想のヴィトゲンシュタイン』には隨分前に觸れた事があるよ。
http://noz.hp.infoseek.co.jp/diary/20040601.html
「この本がなぜ読書界からほとんど無視されたのか、私にはわかりません。」なんて言つてゐるけれども、俺が興味を持つやうなものは世間には無視されるのが普通。ちなみにウリクト(ヴリグト)の文章しか讀んでゐない。

ちなみに俺は現行憲法無效論を「心底から信じて」等はゐない。人間を「心底から信じて」ゐないのに、何うして人間の作るものを「心底から信じ」られるだらう。けれども、そんなの、人間なら誰でも世の中の仕組なんてもの、別に「心底から信じ」やしない、と云ふだけの話だ。わざわざ論ずるまでもない。
憲法の具體的な解釋とか具體的な運用とかには興味が無いのであつて、福田恆存が述べたやうに、具體的な「日本国憲法」のあり方が憲法の概念それ自體ををかしくしてゐる事を俺は問題視してゐる。
――でもつて、さう云ふ問題意識に基いた本が最近の憲法關係の本には皆無なので、俺は昔の本ばかりを讀んでゐる訣。今の本を讀まないと説得力も出ないだらうと忠告されて、それは尤もだと思ふけれども、最近の本は本當に面白くないし。大して興味ない事を一生懸命やる趣味は俺にはないから。それで「論戰に負ける」のも當り前だが、別に「負け」ても本氣でないのだから仕方がない。