録畫は恰も博奕のやうなものである事

と言ふか、D.Gray-manの録畫、一年失敗が無かつたのに、PanasonicのTVの不具合の所爲で録り逃した。TH-15LD70は、どう云ふ訣か、夕方の豫約録畫に高い確率で失敗する。「時間指定予約」の結果を見て「予約の無効(取り消し)になつてゐると、映像が出力されてをらず、外部の録畫機器で録畫した畫面は眞つ暗になつてしまつてゐる。
このTV、なぜか夕方にこの現象を頻發する。前にも別の番組(慥かグレンラガン)で同じやうな事があつて録畫に失敗した。俺は何一つ惡い事をしてゐないのだから、間違ひなくTVの不具合。

Panasonicのデジタル放送對應機器は、J-COMのセットトップボックスもさうだけれども、基本的に動作が遲いし、時々異常に遲くなる。不具合も矢鱈と多い。J-COMのPanasonicのデジタル放送對應セットトップボックスは、BSの番組表をぐりぐり弄り囘してゐると直ぐに動作がをかしくなる不具合を抱へてゐる。TH-15LD70も似たやうな傾向があつて、BSの番組表を見るのは危險だと俺は認識してゐる。と言ふか、廣告が出るまで番組表が全く使へないと云ふ仕樣は何うかしてゐると思ふ。
多分Panasonicには有能な技術者がゐないのだと思ふ。PanasonicのTVは二度と買はない。

D.Gray-manは、見てゐないで録つたら録りつぱなしにしてゐたので、録畫が出來なかつたのをきつかけに、最う録畫しない事にした。完全なライブラリが出來ないのなら、録畫を續ける意味はない。何うせAT-Xでフォローしてゐるから、取敢ず何時か見たいと思ふ日が來手も困らない。
しかし、一度録畫に失敗したら、二度と觀ない、そしてセルDVDにも手を出さない、と云ふ人は結構多いやうなのだ。大體、がつかりした時の人間の心理は、嫌な目に遭はされたものには近寄らない、と云ふものになる。録畫の失敗は、少くともヲタには大ダメージとなるのであり、それでも次の囘を平靜な氣持で平然と觀られるヲタは存在しない。「觀られなかつたらDVDでフォローすれば良いし、それが當り前だらう」と云ふ「一般人」の發想は、ヲタには受容れられないし、一方、DVDを買ふのはヲタだけだ。

コピー制限だとか録畫補償金だとかの問題でいろいろ議論されてゐるけれども、現在の技術で録畫は失敗する事もある。録畫は博奕のやうなものだ――録畫が巧く出來たとしたら、それはたまたま巧く出來たのに過ぎない。
ならば、そんな録畫にいちいち制限を課すのはをかしいし、いちいち補償金を課すのもをかしい。確實に録畫出來るものならまだ良いが、録畫は出來ない事もある。そんな録畫に、更に金がかかるだの何だのと變な制約が附くのはどうかしてゐる。制限だの補償金だのを課したいのなら、その前に100％間違ひなく確實に録畫出來るシステムを作るべきだ。ヲタ的にはその程度の發想は當り前のやうに出てくる。殊に録畫に失敗した直後には。觀てゐないアニメでも、録り逃せば悔しいのだし、腹が立つのであつて、腹癒せに世の中のシステムにいちやもんをつけてみたりもする。

大體のところ、そんなに録畫して保存するに價するアニメはないし、そもそもTVでオンエアされるアニメに優れた藝術的價値のあるものは皆無だから、そのやうな觀點からは録畫に失敗しても何の問題もない筈と云ふ事になる。
が、ヲタがヲタたる所以は、面白からうが詰らなからうが録畫する、と云ふ處にあるし――と言ふより、俺は録畫ヲタであつて、アニヲタではないので、録畫の成否は大變重要な事なのだ。だから何だと言はれても困るが、しかし、世の中、かう云ふ人間もゐるだらうし――と言ふか、單にシステムの問題として論ずるのでなく、飽くまで番組を鑑賞する人間の感情を基準に、TV録畫の問題は考へていただきたいものなのだと主張したいのだ。何うも、録畫だの著作權だのの議論では、システム作りに凝り捲るだけの議論や、御金の問題にしか著目しない議論、そもそも議論の爲の議論が普通に行はれてゐる。やつぱり人間が「番組を觀る」そして「番組を録畫する」と云ふ事を意識して、その意義から考へるやうにして貰ひたいと思ふ。徳保氏なんかが頭の良ささうな事を言つてゐるけれども、結局あれ、徳保さんにしてみれば、他人事な訣でせう。システムの問題だから「考へられる」と云ふ事で考へてゐる。それでは駄目なんだよ。

腹癒せで適當な事を書いてゐるから自分でもわけわからん。終り。