闇黒日記?

にゃもち大いに語る

「人」を批判する人と「論」を批判する人

「人は何かを主張をするならそれを實踐出來なければならない」(理想と現實とを一致させなければならない=完璧主義)とする立場と、「人は辻褄の合つた主張をする必要がある」(理想と現實とは必ずしも一致しない=現實主義)とする立場とがある。

前者の立場をとる場合、寧ろ大きな困難があると言はざるを得ない。なぜなら、前者の立場をとる人間は、自分の事を棚に上げて他人を批判する事が、自らの理論の制約上、許されないからである。

一方、後者の立場をとる場合、職業・門地その他に關係なく、人は自由にその思ふところを述べる事が許される。それは、現代の日本が採用してゐる自由主義・民主主義その他の方針と合致するが、のみならず、科學その他の學問的なルールとも合致する。即ち、一般的に認められた態度である。

この兩者は激しく對立する。現代の日本では前者の立場が全盛であり、後者を一方的に責立てる。ところが、前者の立場をとる論者が、屡々自己の理論の制約を自ら踏みにじつて、自分勝手な主張を行なつてゐる事が少くない。


以下、簡單に圖式化して示す。斯うして見ても、案外わからない人にはわからないものらしいし、そのわからない人が問題を起すのだから言つても無意味であるのかも知れないが……。

●論者の「言行一致」を要求する立場
(喜六郎)
(松永氏)
(2ちゃんねらーのa氏)
→他人に「言行一致」を要求する
→自分の「言行不一致」は氣にしない
――矛盾

●論者とその主張とは獨立のものだと主張する立場
(野嵜)
→他人に「言行一致」を要求しない
→自分の「言行不一致」を氣にしない
――矛盾でない