闇黒日記?

にゃもち大いに語る

現代の文學

今の日本國でどんな文藝作品があり得るか。iPS細胞のやうなものの方が文藝作品なんかより遙かに大きな問題を示唆する時代である。

純文學の小説が、一部の人の趣味の爲に奉仕し、一般性を缺いてゐる現状は、何が原因なのか。そもそも「一般性を缺いて」をり、「一部の人の趣味にのみ奉仕」してゐる純文學の現状を、アクティヴな文藝ファンの人が屡肯定し、全く問題視してゐないのは何なのか。
ぬるいラノベの合間合間に妙に強烈に問題意識に富んだラノベが紛れ込む。一方、昨今の純文學の小説に、問題意識の類を見出す事は難しい。御芝居は……と言へば、政治問題に興味を持つてゐるだけで、文學が擔當すべき本當の問題からひたすら目を逸らしてゐる許りである。

現實の事象ほどにもヴィヴィッドでない漫畫ちっくな小説が大流行である。リアルの方が面白い、と云ふのでは、小説の存在意義が疑はれる。
今の小説は、どれもこれも、ファンタジックなものばかり。でなければノスタルジックなだけの代物である(ちなみに「ファンタジック」なる英語は存在しない。正しくは「ファンタスティック」である)。

http://twilog.org/nozakitakehide/date-100715/