闇黒日記?

にゃもち大いに語る

#読書

娘に宛てた谷崎潤一郎の書簡發見のニュース

谷崎潤一郎のニュースがこのところ續いてゐる…… 谷崎潤一郎は“子煩悩” 一人娘への手紙発見 NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150404/k10010038081000.html 「子ども嫌い」谷崎潤一郎、実は子煩悩 娘への書簡発見:朝日新聞デジタル http://www…

谷崎潤一郎の創作ノート

谷崎潤一郎が作つてゐた「創作ノート」の、今まで存在が知られてゐなかつた複寫が見附かつた、と云ふニュース。 谷崎潤一郎「細雪」などの創作ノート見つかる NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150402/k10010036351000.html 本物は戰爭で燒け…

周作人の書簡発見

魯迅の弟・周作人宛に出された日本人作家・評論家の書簡が見附かつたとの事。読売新聞によれば福田恆存からの書簡も含まれる模樣。 周作人の書簡発見 秋田雨雀ら350人と交流 http://www.mutusinpou.co.jp/news/2015/03/35668.html 東京新聞:日中つなぐ文…

ビジネス書つて、讀む意味あるの?

今の人はなぜビジネス書に惹かれるのだらうか。半年も壽命が無いのに。そんな本を一生懸命讀んで、何か學べるのか。 大枚はたいてビジネス書を新刊で買つてゐる人には、頭の惡さう、と云ふイメージをいだいてゐる。多くのビジネス書は、出てから半年も經てば…

論語の例の件

文學博士宇野哲人譯『四書集註 上』(改造社・世界聖典全集)。 142~143ページ。 ○葉公問孔子於子路。子路不對。 …… ○子曰。女奚不曰。其爲人也。發憤忘食。樂以忘憂。不知老之將至云爾。 未だ得ざれば即ち憤を發して食を忘れ、已に得れば即ち之を樂しみて憂…

神保町の紹介

長屋の殘骸に本の街案内所。書泉グランデ。三省堂の北側にある日當りの惡い雜居ビル(國語・國文學の八木書店や歴史の本を扱ふ慶文堂などが入つてゐる)。周圍を壓する巨大な三省堂本店(しかし南側に出來た再開發ビルが今や神保町の古書店街全體を壓倒するやう…

昨日買つたもの

東京古書會館の古書展。昨日買つたもの。可なり豊作。 三體千字文は買はなくても良いけれども先日來のアレの所爲でいろいろ。 憲法關係のは興味ないけれども前からいろいろアレなのでいろいろ。

ボヘミアンズ ギルド

移轉前は毛嫌ひして入つた事がなかつた。 昨日になつてすずらん通りに移轉してゐたのに氣附いて入つて見たらそれなり。 http://www.natsume-books.com/

ドーソン『近代のジレンマ』讀了

クリストファ・ドーソン http://noz.hp.infoseek.co.jp/EnglishLiterature/CDawson/ の『近代のジレンマ』は以前から讀みたくて探してゐたのだけれども全然見つからず、ちよつと前の東京古書會館の古書展でやつと買ふ事が出來た。多分十五年くらゐ探してゐた…

子供にラノベは不要

中学校・高校の子供向けに、ラノベが出版されつつあるやうです。 本を子供に与へると、教育上悪い効果があるのは、既に先進国で実証済みです。 二次創作に熱中して、勉強しなくなる イラストで、教育上悪い情報を得る オタになる 目が悪くなる 姿勢が悪くな…

讀了――松田十刻『東郷平八郎と秋山眞之』(PHP文庫)

日露戰爭については昨今いろいろ(惡い意味で)批判的な本が出てゐるけれども、これはオーソドックスで一般的かつ常識的な内容を纏めた戰記。最近は架空戰記ものが大流行だが、あれらは想像の世界の中で日本を勝たせてゐるのであつて、日露戰爭の場合、本當に…

昔書いた事

昔の話。今の話。 大學の卒業論文は、松原先生がさうだつたからと言つて「T.S.エリオット」の題で書く事にした。俺の指導教官として松原先生がついて下さつたのだが、他の先生と違つて松原先生による御指導と云ふものは全く無し。先生によれば、大學生にそん…

メルヴィルの本二册

白鯨で知られたハーマン・メルヴィルの最初の小説タイピーと二番目の小説オムーを讀んだ。タイピーは坂下昇譯の福武文庫版で1987年3月16日第1刷発行のもの。オムーは目黒眞澄譯の青木書店版で昭和十八年八月二十日發行のもの。坂下譯は工夫してあるけれども…

日本叢書大量げっと

和洋会。東京古書會館の古書展。古本市カレンダーのいしゅういち氏なら大外れとか言ひさうな古い本が多い充實した古本市。いしゅういち氏の好みに合はない古書展を、古書會館と言ふか業者の人にはどんどんやつて貰ひたい。 http://www.geocities.co.jp/Booke…

「持つてゐるけれども」「持つてゐる筈だが」「持つてゐない版だから」

東京古書會館週末恒例の古書展。レシートに何處の會か書かれてゐないけれども何處かの會主催の古書展。某所の某さんが何時も怒つてゐる棚配置。個人的にはこの方が面白くていい。 買つた本。クリストファ・ドウソン『聖アウグスティヌスとその時代』。河合榮…

基本的な事をきいてみよう

今の若い人は古典とか名著とか呼ばれる本をどのくらゐ讀んでゐるものなのだらうと唐突にアンケート。 聖書。新約は中學の時に讀んだ。舊約は未だに手を着けてゐない。 論語。最近になつてぱらぱらと。コレクション中とか言ふ。 プラトンの對話篇。ソクラテス…

讀み終へた本

前川佐美雄『秀歌十二月』(筑摩書房グリーンベルトシリーズ76)。昭和三十九年大阪讀賣新聞に連載された和歌の鑑賞。著者の前川氏は『植物祭』をはじめとする變つた歌風の歌人。この種の本では良い歌だけが採上げられてゐるものだから、兔に角良いものだけを…

京王百貨店の古書市

京王恒例年末の古書市。大規模なのと小規模なのを大體交互にやつてゐて今囘は小規模の方。それなりに面白かつたけれどもそれなりはそれなりで既に持つてゐるやうな本しか買つてゐない。 ところで。 http://www.geocities.jp/ischuitzschi/zak0712.htm#26 書…

和洋会

東京古書會館の古本市。古い本が多くて氛圍氣は良かつた。古雜誌は毎囘同じものが出されてゐるらしい。 國語問題關聯の本と福田恆存さんの文章が載つた雜誌を購入した。 藝林間歩昭和二十九年十月號は後記に以下の記述があるので買つた。 …… 尚、本誌は文學…

古本祭が近いので

神保町の恒例古本祭が近いので――か何うかは知らんが、案内所が出來てゐた。場所は例の長屋の殘骸の一番右。 東京古書會館の古書展。新宿展。以下は買つたもの。 小野祖教『神道の基礎知識と基礎問題』神社新報社 などなど。殘りの本は何うも前に買つてある氣…

本日の買物

東京古書會館の古本市。ぐろりや会。會計でレシートをよこさないのがデフォのぐろりや。以下は買つた本。 桶谷繁雄『現代文明を擔う人々』新潮社一時間文庫 ボードレール・村上菊一郎譯『完譯惡の華』青磁社 簡野道明『論語解義増訂版』明治書院 平泉澄『我…

職人になつた人々の事

竹田米吉『職人』(中公文庫)と斉藤隆介『職人衆昔ばなし』(文春文庫)を讀んだ。何れも編集者山本夏彦が手掛けた本で、「室内」に連載され單行本化、のちに文庫に入つた。『職人衆昔ばなし』は福田恆存が序文を寄せてゐる。今俺は批評家山本を評價しないが、…

東京古書會館の古本市

古めの本が多い我樂多市。レジの親爺が包裝を手拔きしたのを除けば良い古本市。 以下、購入したもの。 鈴木成高『ランケと世界史學』(弘文堂教養文庫)、K・ポパー『歴史主義の貧困』(中央公論社)。その他文庫本十一册。

ニーチェ『ツァラトゥストラ』讀了

秋山英夫譯編の教養文庫版を讀んだ。叮嚀かつ親切な譯註附きの學生さん向けアブリッジド版で俺みたいなコンジョナシさんにはおすすめ。 ニーチェは或意味眞面目に讀んでも仕方がないので何でこいつこんなに偉さうに下らない事言つてゐるんだらうと馬鹿にしな…

あんまり深讀みせぬやうにしていただければと

>支那にはマルキシズムを受容れる素地があつた、と云ふことですか? いや、此處での當方の主張は飽くまで「讀み方」の域に留まるものです。 マルクスにしても孔子にしても、多くの人が學ぶべき人であると思ひ込んだり、一方で、端から非難・攻撃し去るべきで…

マルクスと孔子に關する走り書き的覺書

マルクス主義者が孔子を非難して排斥した事は海の向うで今でも共産主義を奉じてゐる國であつた事實である。しかしながらマルクスと孔子とは、對立し合ふよりも寧ろ類似する所多い人物であつたやうに思はれる。 グレアム・グリーンはその小説『キホーテ神父』…

讀書未滿

長い文章を讀むのは嫌ひなので俺は昔も今も眞面目に讀書なんてしてゐません。 最近讀んだ本ですか。拾つて來た本許り讀んでゐますね。生物學の話とか夢の話とか――今、有機化學の解説書を讀んでゐますけれども、ブルーバックス邊を讀んで「讀書」とか威張つて…

讀書について

本と云ふものは例外なしに著者によつて書かれるのであり、全ての文章は筆者の價値觀を通して思想が發現したものだと言へる。 これが何を意味するかと言ふと、昨今流行りの「「書かれた事実」を探求するために読むという近代的読書」( http://www.geocities.j…

『小林一郎精講 論語』より

……。 又弟子も孔子に心服して『斯んな勝れた人物はない』といふことを信じて居たのであります。子貢といふ弟子などは隨分良い弟子でありますが、此の子貢といふ弟子は、自分の師の孔子を、人間あつて以來初めての人であると、斯ういふやうなこと迄申して居り…